【派遣薬剤師とは？】派遣薬剤師のイロハすべて伝えます！

「派遣薬剤師として働けば、高収入を得られるかも･･･。」と、思ったことはありませんか？

薬剤師としてのキャリアをスタートさせたばかりだと、奨学金返済や結婚資金の貯蓄など、経済的な息苦しさを覚えるかもしれません。

この記事では、派遣薬剤師としてのメリットやデメリット、具体的な働き方、おすすめの派遣会社について詳しく解説します。

派遣薬剤師について正しく理解して、転職のためのヒントをつかんでください！

派遣薬剤師とは?正社員やパートとの違いを解説!

派遣薬剤師とは、人材派遣会社から薬局やドラッグストアなどに派遣されて働く薬剤師のこと。

正社員やパートとは違い、雇用主や雇用期間、社会保険、福利厚生などに違いや特徴があります。

これらの違いを理解し、自分に合った働き方を見つけましょう。

雇用主

派遣薬剤師の雇用主は人材派遣会社になります。

薬局やドラッグストアなどは雇用主ではありません。

つまり、派遣会社と雇用契約を結び、派遣先の医療機関で働く形態になります。

そのため、派遣先での人間関係や業務内容に不満がある場合、派遣会社を通じて相談や調整ができるのです。

また、転職や就業先の変更も比較的容易に行えるため、柔軟性のある働き方といえるでしょう。

雇用期間

派遣薬剤師の雇用期間は一定期間の契約が一般的です。

雇用期間は通常、3ヶ月から1年程度になります。

契約更新がある場合でも、長期にわたる雇用保証は基本的にはありません。

ただし、短期間での職場の変更や、契約期間中に他の派遣先を見つけられるため、あなたのライフスタイルに合わせて働けます。

また、派遣会社によっては長期契約や正社員登用制度を設けている場合もあります。

正社員登用制度とは、非正規雇用の労働者を正社員雇用に切り替える制度のこと。

こうした制度のある派遣会社のもとで働けると、雇用形態による不安は軽減できますね。

社会保険

派遣薬剤師の場合、派遣会社の社会保険へ加入します。

ただし、「週30時間以上働くこと」など、加入条件には一定の要件があるので注意が必要です。

こうした一定の条件を満たせば、健康保険や厚生年金、雇用保険といった社会保険に加入できます。

そのため、社会保険の加入条件や制度内容の事前確認が、派遣薬剤師として働くときの重要ポイントと言えるでしょう。

福利厚生

派遣薬剤師の福利厚生は、正社員と比較すると、どうしても劣ってしまうのが一般的。

ですが、一部の派遣会社では、一定の福利厚生を提供してくれるところもあります。

例えば、有給休暇や育児休暇、介護休暇などの休暇制度が整っていたり、健康診断や研修制度が提供さたりなどです。

こうした福利厚生が充実した派遣会社で働けると、派遣薬剤師として働きながら安心してキャリアを築くことができるでしょう。

とは言え、賞与や退職金などの待遇が劣るのが一般的です。

派遣先企業の社内イベントや研修に参加できないケースもあるので注意しておきましょう。

派遣薬剤師のメリット

ここからは、派遣薬剤師として働く主なメリットを紹介します。

高時給

派遣薬剤師として働く最大のメリットは時給の高さ。

正社員やパートタイムの薬剤師と比べても高時給で働けるのが特徴になります。

高時給の理由は、即戦力として働ける人材を求めているからです。

パート・アルバイトで働く薬剤師の平均時給は約2,400円ですが、派遣薬剤師の平均時給は3,000円程度です。

その収入差は、1日8時間のフルタイム勤務で計算すると、1か月で約10万円、1年間で約120万円にもなります。

派遣薬剤師の求人には、時給5,000円で働けるところもあるため、収入差はさらに大きなものになるでしょう。

薬剤師の収入について、詳しく解説した記事がありますので、こちらを参考にしてください。

働き方の自由度

柔軟性のある働き方ができるのも魅力のひとつです。

フルタイムやパートタイム、短期間の単発派遣や長期間の一般派遣など、ライフスタイルに合わせて働き方を選択できます。

加えて、勤務地や勤務時間も選択できるため、自分自身の希望に合わせた働き方が実現可能になります。

また、子育て中のママさん薬剤師の場合、短時間勤務や土日祝日のみの勤務ができる派遣先を選ぶのも選択肢になるでしょう。

人間関係の悩みが少ない

人間関係の悩みが減るのもメリットになります。

これは、派遣期間が決まっているため、派遣先の企業文化に深く関わらないことが要因です。

派遣先が変わるたびに新しい職場環境に適応しなければなりませんが、人間関係のトラブルに巻き込まれるリスクは軽減できるのは間違いありません。

もちろん、どの職場でも人間関係の問題は少なからずありますが、派遣期間が満了となれば次の職場へ移れます。

人間関係の問題と距離感を保ちながら働けるところが派遣薬剤師のメリットと言えるでしょう。

サービス残業がない

サービス残業が発生しにくいところもメリットです。

派遣薬剤師の労働時間は契約に基づいて明確に定められています。

もちろん、業務の都合上、残業が発生する場合もありますが、残業代が支払われるの一般的。

働く時間が確実に報酬に反映されるため、効率的に稼ぐことができるでしょう。

派遣薬剤師のデメリット

派遣薬剤師特有のメリットがある一方、デメリットも存在します。

ここからは、派遣薬剤師のデメリットとその解決策を解説していきます。

即戦力として求められる

派遣薬剤師は高時給で働ける一方で、即戦力としての働きが求められます。

短期間で職場に馴染まなければなりませんし、質の高い仕事を提供しなければならないプレッシャーがあります。

このプレッシャーに打ち勝つためには、多くの経験を積む以外に方法はありません。

派遣会社によっては研修やサポート体制を整えているところもあるので、活用しながら適応力を身に付けていきましょう。

自己研鑽を怠らず、専門知識を常にアップデートしていく姿勢がポイントです。

契約期間

契約期間が定められているため、一定の期間が経過すれば職を失うリスクがあります。

とは言え、薬剤師の需要は比較的高い傾向にあるため、次の契約先が見つかるのも早いはずです。

また、派遣会社が契約更新や新たな仕事の紹介を行うサポートもしてくれるため、そこまでの心配はありません。

複数の派遣会社と契約して業界の動向をチェックしつつ、実績を積み重ねることが派遣薬剤師としてのキャリアアップに繋がります。

派遣薬剤師としての働き方

派遣薬剤師として働く方法にはいくつか選択肢があります。

それぞれの特徴を理解して、自分に合った働き方を選びましょう。

一般派遣

数か月から1年程度の期間を決めて勤務する形式です。

一般派遣は正社員やパートに近い形での勤務が可能であり、フルタイム勤務では、特に高収入が見込める働き方になります。

もちろん、フルタイムやパートタイムなど、さまざまな働き方から選択可能です。

ただし、契約期間が終わると、次の仕事を探さなければならないところがデメリットでしょう。

単発派遣

1日だけや数日間といった短期間の仕事に特化した派遣形態。

単発派遣は時給が高いところが多く、短期間で効率よく稼ぐことができます。

「スキマ時間を活用したい」「短期間集中で稼ぎたい」場合は特に有効な働き方と言えるでしょう。

また、単発派遣は自分のスケジュールに合わせて働けるため、プライベートを優先できるのもメリット。

ただし、長期的な雇用の安定性はありません。

そのため、単発派遣だけでは、収入が不安定になるリスクがあるのは覚えておきましょう。

出張派遣

他の地域に出向いて働く働き方になります。

通常、遠方での仕事が多く、出張費や宿泊費が支給されるため、金銭的な負担はほとんどありません。

さまざまな地域や施設で働けるため、経験や実績、スキルを幅広く身につけることが可能になります。

地域差を感じながら働けるため、新しい文化や人々と出会いたい方にも適しているでしょう。

しかし、家族や友人と離れて働くため、プライベートの充実度には注意が必要です。

派遣薬剤師はこんな人におすすめ

派遣薬剤師としての働き方やメリットを活かせる人、派遣薬剤師が向いている人を紹介します。

奨学金を返済している薬剤師

高時給で働けるため、短期間で効率よくお金を稼ぎたい人におすすめです。

また、複数の職場で経験を積むことで、スキルアップや人脈を広げることも可能です。

実績を積み重ねれば、将来的にはさらなる収入アップが期待できます。

「奨学金をとにかく早く完済したい」

「お金を稼いで生活にゆとりを持ちたい」

こうした薬剤師におすすめと言えるでしょう。

ただし、仕事の安定性は正社員に比べると劣ってしまうため、長期的な収入を考慮する必要があります。

子育て中のママさん薬剤師

「子どもが小さいので時短で働きたい」

こうしたママさん薬剤師にもおすすめです。

派遣薬剤師は働く時間や場所に柔軟性があるため、家庭との両立がしやすいメリットがあります。

単発派遣を活用したり、時短勤務で働いたりすると無理なく働くことができるでしょう。

子育てがひと段落したタイミングで一般派遣として働くのもひとつの方法です。

派遣薬剤師として働くには?

ここでは、派遣薬剤師として働くための手続きや流れを解説します。

派遣薬剤師としてスムーズに働き始めるための参考にしてください。

人材派遣会社へ登録

まずは、人材派遣会社への登録を済ませましょう。

登録の際には、履歴書や職務経歴書、薬剤師免許の写しの提出が求められます。

登録が完了すれば、派遣会社から仕事の紹介が始まります。

派遣会社より仕事の紹介

登録が完了すると、派遣会社から仕事の紹介があります。

派遣会社と連絡を密に取り、あなたの希望や条件に合った仕事を見つけましょう。

また、面接や職場見学がある場合もありますので、準備を怠らないようにしてください。

仕事の内容や条件について十分に確認し、納得できる仕事かどうか検討するのがポイントです。

雇用契約

紹介された仕事に納得できる場合、派遣会社と雇用契約を結びます。

契約内容や条件については、十分に確認するのが重要です。

特に、契約期間や時給、待遇などはあなたにとって大切なポイント。

不明な点があれば、派遣会社に相談しましょう。

仕事開始

雇用契約が終われば、いよいよ仕事が始まります。

はじめは、慣れない職場や人間関係に戸惑うかもしれませんが、柔軟な対応とコミュニケーションを大切にしてください。

派遣先での業務を遂行しながら、自分のスキルを磨き、新たな知識や経験を積んでいきましょう。

また、派遣期間が終了したら、再度派遣会社に新たな仕事を紹介してもらうことが可能です。

おすすめの派遣会社3選を紹介

派遣薬剤師として働くためには、信頼できる派遣会社を選ぶのが重要です。

最後に、派遣薬剤師におすすめの派遣会社を3つ紹介します。

ファル・メイト

ファル・メイトは薬剤師専門の人材派遣紹介会社です。

求人情報が豊富にあり、短期・長期や勤務地に応じた働き方が選べます。

また、ファル・メイトはスキルアップ支援やキャリアアップ支援も充実しているのが特徴。

独自の研修プログラム「スキルアップ研修」を提供しており、薬剤師のスキル向上をサポートしています。

参考：ファル・メイト公式HP

ファルマスタッフ

ファルマスタッフは薬剤師専門の転職支援サイトで、全国各地の求人情報を提供してくれます。

働く場所や勤務形態が豊富で、自分に合った働き方を見つけることができるでしょう。

また、働く薬剤師をサポートするための「キャリアコンサルタント制度」を導入しているのが特徴。

薬剤師のキャリア形成を手厚くサポートしてくれます。

ファルマスタッフに関して詳しく知りたい場合、こちらの記事を参考にしてください。

アポプラス薬剤師

アポプラス薬剤師は、クオール株式会社が手掛ける転職支援サービス。

薬剤師の方にとって最適な仕事の紹介や、適性・スキルに合った研修プログラムを提供しています。

また、派遣求人も取り扱っており、勤務地の希望や働き方など、薬剤師の方の要望に合わせて求人を紹介してくれます。

また、アポプラス薬剤師では、独自のスキル診断や研修制度も充実しているのが特徴です。

参考：ママ薬プラス｜チャンスを掴める薬剤師度診断

まとめ

派遣薬剤師は、短期集中型の働き方であるため、正社員やパートに比べて高時給や働き方の自由度などがメリット。

しかし、即戦力として求められたり、契約期間があったりなど、デメリットも忘れてはいけません。

派遣薬剤師としてのスキルアップやキャリアアップを意識しながら次の仕事に繋げていく努力が求められるでしょう。

派遣薬剤師としての働き方を理解し、上手に活用できればキャリアアップはもちろん、経済的な自由度も広がるはずですよ。